Lenovo社製デスクトップ ideacentre 510S 90GB0046JP の電源を入れても起動しないとのこと、持ち込み修理のご依頼をいただきました。
本体カバーを開けて電源を投入してみると、CPUファンが数秒回るのですが、すぐに止まってしまいます。
これは明らかに電源ユニットの劣化だと確信しました。
省スペース型デスクトップの電源ユニットは種類がまちまち
修理部品用にATX100電源ユニットや標準的なTFX電源ユニットを常備していますが、メーカー製の省スペース型デスクトップの電源ユニットは、機種に合わせて部品メーカーが制作していますので探すのが大変です。
ちなみに今回の電源ユニットは、LITEON社製LENOVO デスクトップ用PA-2181-2電源180W という型番でした。
純正部品として、 FSP180-20TGBAB PA-2181-2 HK280-72PP HK310-71PP PCG010 PCE025 10PIN+4PIN 180W などの型番違いのものでもあるようです。
っという訳で、部品を手配して入荷するまでの数日間は、予防措置としてCPUグリスの状態をチェックすることにしました。
CPUファンとCPUの間にあるグリスの状況を確認します
本体内部にあるこのファンは、CPUから発生した熱を逃がし為の放熱ファンです。金属で作られたヒートシンクに熱を伝ってファンで放熱します。
ドライバーでネジを緩め、ヒートシンクとCPUの間のグリスを見て見ると、カピカピに乾燥していました。
これでは、CPUから発生した熱を効率的にヒートシンクに伝って放熱できません。
ヒートシンク側、CPU側ともに無水エタノールに染み込ませた、キムワイプを用いて古いグリスを拭き取って綺麗にします。
綺麗に拭き取りができましたら、新しいシリコングリスを塗布していきます。
だいたいこのくらいの大きさで十分だと思います。
米粒の大きさでしょうか。
CPUファンを元通りに取り付けて、数日後、純正部品の電源ユニットが入荷して来ました。
さっそく取り換えて起動チェック!
無事、起動して来ましたのでご連絡の上、返却となりました。
作業のポイント
ノートパソコンの小さなビスはネジ山を潰さぬことが大切です。
精密ドライバーを使う際も、100均などの安物よりかメーカー物を選ぶことをおススメします。ネジ山をなめてしまったりする危険もなく、扱いやすいので長い目で見て安心です。(ビスをなくさないようケースもあると便利です)
パソコン内部を触る際は静電気対策はしっかりと。
作業時は、静電気防止手袋をしています。以前までトラスコ中山さんのものを使っていましたが、最近はサンワサプライさんのものがお気に入りです。
理由は価格が安いのと、汚れにくいこと。
ほかトラスコ中山さんに比べてぴっちりしないので夏場は作業が快適です。冬場はトラスコさんがいいかも。
液晶画面を傷つけないよう、作業台にはマットを敷くなど養生もお忘れなく。エンジニアマットは価格が高めですので、弊所は大型マウスパッドを活用しております。
LINEによる修理相談・修理受付も可能
『こんな修理できますか?』『◎月◎日に持ち込みたいのですが...』などのご相談をLINEでお気軽にご相談いただけます。
24時間受付可能ですので日時曜日問わずメッセージください。(作業中など即返信はできない場合もありますので、お急ぎの場合はお電話ください)
修理相談時に、写真や動画で現状をお送りいただくことも可能ですので、大変便利ですよ。
宅急便による修理受付も可能です。
宅配修理には、宅急便会社が販売している専用の段ボール箱を利用していただきます。
ノートパソコンの場合は、BOX Aで十分です。
デスクトップの場合は、BOX Bか、それ以上になります。
これで発送することでもし配送中に何かあっても保証も受けられ安心です。上下のフィルムでホールドするようになっていて、これならパソコンも安定して運べますし、有事の際も保証があって安心です。※クロネコ宅急便では、最大保証限度額は税込み30万円までとのこと。(2018.7月現在)
クロネコ宅急便パソコン宅急便について
http://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/customer/send/services/pasotaku/
宅配修理で、お送りいただくもの
お送りいただきたいものは以下3点。
- パソコン本体
- パスワードをメモした紙(設定されている場合)
- 電源アダプタ(ノートパソコンは必ず同梱する)
※マウスやキーボードは不要です。ほか起動に必要な特殊な部品があれば同梱いただきます。
※バッテリーが脱着可能なノートパソコンの場合、外した状態で同梱してください。(輸送中のトラブル回避のため、ご協力ください)