これまでに何度かご依頼をいただいております土岐市のお客様より、デル社製ノートパソコンinspiron 15-3573の動作が遅いとのことで、SSD換装作業のご依頼を頂きました。
最近はこちらからご提案をしなくても「SSD換装をお願いしたい」といった作業ご指名も頂く様になりましたのは、HDDからSSDへの換装で見違えるほど動作が速くなることが知れ渡ってきたからだと思われます。嬉しい限りです。
今回もサムスン社製SSDを用いてSSD換装を実施します。
今回もサムスン社製2.5インチSSDを使用して換装していきます。SATAをUSB3.0に変換させるアダプタなどを用いて、まずは既存HDDのデータをSSDにコピーさせていきます。
メーカーより提供されている「SAMSUN Data Migration」ソフトを使ってクローンを行います。
クローンが終わったら、分解していきます
正常なクローンが終わったら本体内部のHDDをSSDに換装させる為に分解していきます。最初にバッテリーを外すことから始まります。バッテリーを把持した後に、何度か電源ボタンを押して内部放電を行ってください。
次に、本体底面の見えているビスを全て外します。この機種にはゴム足の下に隠れているビスはありませんでした。
ビスを全て外しましたら、光学ドライブを本体より引き抜いておきます。
この光学ドライブ下にある皿ネジは要注意です。ネジ山を潰してしまうと分解がかなり困難(最悪は分解不可能)になります。過去に一度だけ質の悪い精密ドライバーを使ってしまい、ネジ山を潰してしまったことがありますが、その時はねじをがんばって切りました。
キーボード板を外します
ここまでの作業では、分解は不可能です。
キーボード面にある隙間にマイナスドライバーなどを突っ込んでキーボード板を外さないといけません。
この隙間部分に細いマイナスドライバーのようなもので爪を引き下げていきます。本体に傷をつけないように注意してください。
爪を抑えた状態でキーボード板を下にスライドさせながら引き上げるとキーボード板が外れます。
キーボード板のコネクターを外しますと、このような状態になります。さらに見えているビスを外します。
こうしたコネクターの取り外しや接続し直しには、パソコン分解工具があったほうが安全で間違いありません。さほど高価なものではありませんので、合った方が良いと思います。
外したネジは、落として無くさないようにケースに入れておきましょう。ほか、分解の工程ごとに小分けのケースでまとめておくと便利です。後でもとに戻す際にも間違えが減ります。
ここまで来て、ようやく本体の分解ができるようになります。分解工具の中にもあるピックを使って本体を開いていきます。
基盤がまるみえになりました
ようやく本体基盤が見えました。ここでHDDの場所とメモリの場所を確認します。
メモリは1スロットのみでしたので、既存4GBを外して8GBに換装します。
いよいよSSD換装
次にHDDマウントを基盤から外し、クローンを行ったSSDへ換装します。
換装後は、ネジをすべて戻す前に起動チェックします。ここでNGだった場合、やり直しになるケースがありますので再度分解する手間が省くというリスクヘッジもあります。と言うよりも、NGだった場合の心のダメージも少なくなります。
換装後は、システム調整が必要
SSD換装後、電源を投入すると物凄く軽快になり感動しますが、必ずシステムの保護設定(復元ポイントを再作成する)を再度設定し直します。クローンを行った為に、再調整が必要になっています。
現時点での復元ポイントも作成しておきましょう。
最適化(デフラグ)、システムの復元ポイント作成
それと、必ずディスクの最適化を行いまいます。SSDの最適化はあっと言う間に完了します。
めちゃくちゃ速くなりました!
元来のスペックの本領が発揮され、起動から切替までめちゃくちゃ速くなりました。サクサクした動作は気持ちがいいですね。CPUはどうしてもスペックなりとなりますが、そのスペックをフルで駆動出来ている為、CPUはとにかく回しておけばいい!という考えで居ます。
返却前に簡単な清掃と外装や触った部分の消毒を実施
時勢的な理由だけでなく、返却時に気持ちよく持ち帰って頂けるよう簡単な清掃と消毒をして返却しております。
具体的には、分解時に出たホコリを掃除機で吸い込み、ファン部や放熱部、キーボード面、コネクタ部をエアダスターと掃除機で清掃します。
無水エタノールをキムワイプに染み込ませてパソコン外装とキーボード面を清掃&消毒。液晶パネル面には、クリーニングクロスを使ってサっと消毒&清掃を行っています。
作業のポイント
ノートパソコンの小さなビスはネジ山を潰さぬことが大切です。
精密ドライバーを使う際も、100均などの安物よりかメーカー物を選ぶことをおススメします。ネジ山をなめてしまったりする危険もなく、扱いやすいので長い目で見て安心です。(ビスをなくさないようケースもあると便利です)
パソコン内部を触る際は静電気対策はしっかりと。
作業時は、静電気防止手袋をしています。以前までトラスコ中山さんのものを使っていましたが、最近はサンワサプライさんのものがお気に入りです。
理由は価格が安いのと、汚れにくいこと。
ほかトラスコ中山さんに比べてぴっちりしないので夏場は作業が快適です。冬場はトラスコさんがいいかも。
液晶画面を傷つけないよう、作業台にはマットを敷くなど養生もお忘れなく。エンジニアマットは価格が高めですので、弊所は大型マウスパッドを活用しております。
LINEによる修理相談・修理受付も可能
『こんな修理できますか?』『◎月◎日に持ち込みたいのですが...』などのご相談をLINEでお気軽にご相談いただけます。
24時間受付可能ですので日時曜日問わずメッセージください。(作業中など即返信はできない場合もありますので、お急ぎの場合はお電話ください)
修理相談時に、写真や動画で現状をお送りいただくことも可能ですので、大変便利ですよ。
宅急便による修理受付も可能です。
宅配修理には、宅急便会社が販売している専用の段ボール箱を利用していただきます。
ノートパソコンの場合は、BOX Aで十分です。
デスクトップの場合は、BOX Bか、それ以上になります。
これで発送することでもし配送中に何かあっても保証も受けられ安心です。上下のフィルムでホールドするようになっていて、これならパソコンも安定して運べますし、有事の際も保証があって安心です。※クロネコ宅急便では、最大保証限度額は税込み30万円までとのこと。(2018.7月現在)
クロネコ宅急便パソコン宅急便について
http://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/customer/send/services/pasotaku/
宅配修理で、お送りいただくもの
お送りいただきたいものは以下3点。
- パソコン本体
- パスワードをメモした紙(設定されている場合)
- 電源アダプタ(ノートパソコンは必ず同梱する)
※マウスやキーボードは不要です。ほか起動に必要な特殊な部品があれば同梱いただきます。
※バッテリーが脱着可能なノートパソコンの場合、外した状態で同梱してください。(輸送中のトラブル回避のため、ご協力ください)