三重県桑名市のお得意先様のデスクトップPCの動作がどうも調子が悪いとのこと出張修理に向かわせていただきました。
購入されて、およそ7年目となるこの機種。
内部を拝見してみると、なるほど相当なホコリが溜まっていました。
ホコリが溜まっていると放熱が効率的に行えない
日々使用するパソコン内部にはホコリでびっしり!
動作不良の影響は、もしかしたら長らく蓄積されたホコリのせいで放熱が効率的に行かなくなったことが原因だったかもしれません。
グラフィックボード側もこの通り、ホコリがびっしり。
タバコを吸われる場所の為、ヤニ(タバコの煙)が絡んでいますのでサラっとしたホコリではなく、ネッチリとしたホコリになっています。
ではでは、内部清掃を初めていきます。
今回は、消耗しているだろう電源ユニットの交換も同時に行いますので、既存電源ユニットを取り外して、掃除がしやすくしてから行います。
掃除着手の段階では、屋外で大まかにホコリを吹き飛ばしてから、室内でエアダスターや掃除機、ハタキを使って掃除をすると良いでしょう。
取り外した電源ユニットにもホコリがいっぱい。
ユニット内にはもっとすごいことになってるでしょう。
フロントカバーも外して掃除します。
この時、細いケーブルが走っていますので注意して作業しましょう。断線などさせてしまうと、パソコンが使えなくなってしまいます。
グラフィックボードもご覧の通りのホコリ状況でした。
こちらは本体から取り外して掃除を行っています。
丁度コイン電池がこの下に埋め込まれていましたので、併せて交換もしています。
CR2032のコイン電池を交換します。
CPUグリスが劣化していると放熱が上手くいかない
毎度のことですが、CPUグリスも塗り直しをします。
さすがに7年目となるとグリスがカッピカピに換装して、グリスの役目を果たせていないでしょう。最悪オーバーヒートの原因になりますので、古いグリスをふき取って、再塗布します。
写真上下。どちらも古く劣化した状態のグリス。
古いグリスは無水エタノールでふき取ります
ファン側、CPU側、両方とも綺麗に拭き取れたら、グリスを塗っていきます。このグリスの塗り方に流派があるようですが、弊所は基本的に米粒大の大きさを塗って、ファンで押し付ける方法が多いです。状況に応じて、ヘラで伸ばすこともあります。
CPUファンを取り付け直す時は、対角線上にネジを締めていくと良いです。車のタイヤと同じく、一気にネジを締めるのではなく、段階を追って徐々に強く締めて行くのが鉄則です。
お次はSSD換装作業
作業の流れは、当ブログではお馴染みですので割愛します。
SSDはサムスン社製1TBSSDを使用しました。
データ量が少なく、PCの基本性能が良い事もあり、クローニングは約30分ほどで完了。
既存ハードディスクを取り外し、2.5⇒3.5インチ変換マウンタを介して換装します。
SSD換装後は、必ずディスクの最適化とシステムの復元の再設定をお忘れなく。
清掃ビフォー&アフター
久しぶりに手ごたえのある清掃案件でしたが、ぱっとみても分かるほどきれいになりました。動作音も静かになり、SSD換装もあって速度もアップ。
電源ユニットを470Wから650Wにアップしましたので、電力も余裕がありますね。
『あれ?グラフィックボード新しく取り変えたんですか?』と質問されるほど、綺麗になりました。
もっかい、ビフォーを見ときましょう(笑)
あえて掃除前をもう一回見ておきましょう。
そして、こちらが清掃後
どうです?この違い。
なんだか心まで洗われた気になりませんか??
7年目のパソコンも、こうしたオーバーホール+チューニングを行う事で、まだまだ使えるマシンに復活するかもしれませんよ。
くれぐれも作業は慎重かつ、ご安全に。静電気対策はしっかりとしましょう。
今回使用した道具
日々良く使う道具となりますが、エアダスターは「中から外」が鉄則です。掃除機で吸いながらエアーでほこりを飛ばしますのでマスクをしていつも作業しています。
精密機械ですので、静電気防止手袋もお忘れなく。
無水エタノールは大変万能なもので、パソコンや家電の汚れを取り除いたり、不要なグリスを拭き取ったり、画面の清掃などなど一つあると便利です。その際、ティッシュペーパーでは紙くずがでますので、工業製品となる拭き取り紙「キムワイプ」を用います。とても上部で汚れも拭き取りやすく、くずも出にくいです。
シリコングリスは、アイネックス社のシルバーグリスを使用しています。価格は高めですがやはり安心のグリスがベストです。