パソコンが起動しない!
ホームページをご覧いただきました土岐市の方より、hp社製ノートパソコン Pavillion 15-ab257TUが起動しないとのこと連絡を頂き、診断作業を行わせて頂きました。
まずはシステムの復元を試みてみる
特に『修復しています』と表示されて、読み込みがぐるぐると回ってしまう場合は、システムがおかしくなっているケースがほとんどです。この場合、まずは復元ポイントからシステムの復元を行ってみます。
システムの修復を行おうにも、復元ポイントがない(復元ポイントが消えてしまっている)場合は、スタートアップ修復や、最新更新プログラムの削除など、出来ることは基本すべて試します。
どれも解決に至らない場合は、初期化です
いずれの修復も改善に至らない場合、残念ながら初期化となります。個人データを残した状態での初期化と、データを消して初期化が選べますが、このどちらの初期化もエラーが表示されて進められませんでした。残す手は、工場出荷時の状態まででの初期化となります。
初期化の前にデータの取り出しをおこないます。
お客様より、大切なデータが入っているとのことで、初期化前に内臓ハードディスクからデータを取り出してから初期化を実施することに決まりました。
以下は、分解手順の覚書。
分解方法はご参考までにお願いします
ノートパソコン底面にビスが結構あります。ネジ山を潰さないよう慎重に取り除いていきます。
hpノートパソコンでは、よくあるゴム足の下の隠れビスはこの機種ではありませんでした。
光学ドライブを引き抜くと、銀色のサラネジが現れます。このネジは特になめやすい為、慎重に回しましょう。出来る事なら新品の精密ドライバーを利用されると安心です。
この皿ネジは特になめやすい。なめてしまうと分解が出来なくなりますので、工具も古びた精密ドライバーではなく、先の尖った新品を使うと安心です。
後方両サイドの足部の下にもビスがあります。
底面に二つ、シールで隠された場所に隠れビスがあります。
本体の分解には、こうした分解用ピックを使用しています。使わなくなったカードや、ギターピックを使う人も居ますが、深堀は禁物です。
慎重に真っ二つに離していきます。この作業中に、中に溜まったホコリが舞い込むので、空気清浄機やマスク着用などをお薦めします。
中身が現れました。
中身は至って普通かなと思います。
この機種では、メモリ増設スロットが1つ空いていました。
このタイミングで、コイン電池の容量をチェック。
たいがいが消耗していますので、サービスで交換しています。
とくにCPUファン部はホコリが溜まります。
こちらもサービスで内部清掃を実施しております。
ハードディスクと本体コネクタ部の接続部。
切り離しの際は、ケーブルやコネクタを傷めないように注意しましょう。
一気に飛びますが、内部ハードディスクを他のPCと接続しデータを取り出します。その後、内臓プログラムから工場出荷状態に初期化。Windowsが起動したら、データを戻してご返却となります。
余談ですが、この作業が終わるまでに8時間くらいかかりました。。。
今回使用した道具(ご参考までに)
PCの分解作業はやはり静電気対策をしっかり行うのがベターです。
特に冬場は静電気が発生しやすい為、静電気防止手袋をするなりしましょう。個人的にはサンワサプライ社のものか、トラスコ中山社のものがお気に入りです。季節や作業によって使い分けてます。
ドライバーは精密ドライバーを使用します。
100均のものでも使えなくないですが、やはりメーカー物が使いやすくて便利です。しっかりと考えられたベッセル社のものは、ネジ山を潰すリスクも抑えられますし、ビスを拾いやすいように磁気加工がされています。(ビスは無くさないようにネジボックスを利用すると良いです)
大型のマウスパッドは作業台とパソコン外装を傷つけないように敷いています。カッターのカッティングボードでも良いかもしれませんが、クッション性のあるマウスパッドがお気に入りです。値は張りますがエンジニアマットという静電気防止マットも売っています。
LINEによる修理相談・修理受付も可能
『こんな修理できますか?』『◎月◎日に持ち込みたいのですが...』などのご相談をLINEでお気軽にご相談いただけます。24時間受付可能ですので日時曜日問わずメッセージください。(作業中など即返信はできない場合もありますので、お急ぎの場合はお電話ください)
修理相談時に、写真や動画で現状をお送りいただくことも可能ですので、大変便利ですよ。