『ブログにて技術レベルがよく分かったから問い合わせしました。』と、恵那市のお客様より、WinXPの古いパソコンの電源が入らなくなったとのことで持込修理を頂きました。
機種は、NEC社製デスクトプPC-MY25XRZETSBG。
ビジネス用のパソコンで、業務ソフトの関係上、この機械でないといけないとのこと。
電源ボタンを押しても、うんともすんとも言わず。
大体このパターンだと、電源ユニットかマザーボード基盤の故障がほとんど。
今回も、電源ユニットの交換にて復活!
即日ご返却させて頂きました。
また、古いパソコンですので他の部分が故障する率も高くなっている為、予防措置として、ホコリの除去、CPUグリスの再塗布、コイン電池の交換も同時に行わせて頂いています。
作業の流れ
電源ケーブルを抜き、完全に放電を確認してから作業開始。
今回はこちらの電源ユニットを取り換えます。手をケガしないように、かつ静電気対策も兼ねて静電気防止手袋をしています。
新しい電源ユニット。
タワー型の電源ユニットとは違い、ちょっと変わったタイプです。(在庫あってよかった)
懐かしのフラットケーブル。今となってはSATAケーブルになっているので懐かしいですね。このケーブルは劣化が激しいと断線しやすいので特に注意が必要です。
仮設で電源ユニットを取り付ける準備が整いました。
こんな感じで、最初からビシっと取り付けるのではなく、本体を開梱した状態で仮設での動作テストを行います。
新しい電源ユニットに交換して動作検証。
いつもドキドキする瞬間です。
「ビューーン」と電源ユニット、CPUファンが回転しました!
モニター、キーボード、マウスを繋いでどうだ!?
やったー!
今回も無事に起動しました。
予防措置として行う作業もあります。
今回は電源ユニットの故障が原因でしたが、経年のPCは色々な箇所が劣化してきています。今後別の問題で故障しないよう、予防措置としてホコリの除去やCPUグリスの再塗布。コイン電池の交換も行っています。
エアダスターと掃除機を用いてホコリの除去。
いたって普通の掃除道具ですが、これくらいが丁度いい。変に強力なブロワーなんかは使わないようにしています。(部品が吹っ飛んだりします)
あと室内は家庭用であっても集塵能力の高い、ブルーエア社製の空気清浄機を今年から導入しています。
古くなったCPUグリスの状態です。
毎度のことながら、カッピカピに乾いています。これではCPUから発生した熱をヒートシンク、ファンを通って効率的に放熱ができません。最悪の場合、オーバーヒートを起こします。
CPU側のグリス状態。同じく、カッピカピ。
コロナの影響で貴重な存在となった無水エタノールを使って丁寧に拭き取ります。ふき取りはキムワイプを用いています。ティッシュはダメ!
無水エタノールを含ませたキムワイプを使う事で、余分な紙粉が広がりません。紙としての耐久性も高く、工業製品の製造に使われるのも当然です。
CPUファン裏側の様子。
古いグリスをふき取り、こんな感じで綺麗になりました。
続いて、CPU側。
こちらも同様に無水エタノール+キムワイプでふき取ります。
この二つは切っても切れない関係ではないでしょうか。
グリスは割といい物を使うようにしています。
米粒大の大きさを塗布し、CPUファンで押しつぶす方法を今回は行っています。グリス塗布にも流派があるようですが、「押しつぶす派」「平らかに塗る派」どちらもケースバイケースで行っています。
LINEでお問い合わせ可能です。
弊所LINE公式アカウントからの問い合わせも増えており、こうしたやりとりがメッセージで出来るのも便利ですね。
パソコンサポートとき公式LINEアカウント
@pcs-toki
または、
https://line.me/R/ti/p/%40xie3443q まで。
今回使用した道具
夏は湿度が上がりますので、40~50%の範疇で作業ができるよう空調を効かせています。
分解作業には静電気対策をしっかりとしましょう。電動ドライバーは気を抜くとネジ山を潰す結果となります。十分に注意して使うか、メーカー物のドライバーを用いる方がベターです。
清掃道具、メンテナンス道具に関しても価格で選ぶよりも、安全性、信頼性、実際に使ってみて良いなと思えたものを使うようにしています。
大型マウスパッドは、作業マットとしても便利です。
ホコリも見つけやすいので清掃にも便利。
空気清浄機ですが、これまでシャープ社製のものを利用していましたが、今年からはスウェーデンの空気清浄機メーカー「ブルーエア社製」のものに一新しました。集塵能力が違いますので、作業中に発生するホコリだけでなく、花粉症やハウスダスト、嫌な臭いの元の除去にも貢献します。
約8畳の作業部屋で、39畳用のBlue Pure 231を使用していますので、効果も抜群です。