普通に使っていたのに、突然電源がストーンと切れてしまう。
「インターネットを見ていたら急に電源が切れてしまった」
「電源が切れて再起動をする」
など、最近のパソコントラブルとして多くお問い合わせいただきます。
パソコンが突然切れてしまう要因には色々あるのですが、
私が経験してきました原因には、だいたい以下のようなものばかりです。
- 電源ユニットの劣化、電気が足りなくて切れてしまう。
- メモリとの相性不具合 or 故障
- OSシステムの損傷
- 放熱がうまくできない、ホコリ溜まっているなど
- コンセントからの電気がうまく通電していない
- ACアダプタと本体がしっかり刺さっていない
といった具合です。(もちろんそれ以外のイレギュラーもあります)
4、放熱がうまくできず電源が切れる例が多発中!
中でも最近特に多い症例は、パソコンのCPUファンにホコリがぎっしり詰まっていて、熱がうまく放出できずに電源が突然切れてしまうことです。
パソコンの脳みそとも言えるCPU(中央演算装置)は、実際に目玉焼きが焼けるほど高熱を発して動作しています。
この発生した熱を逃がすのがCPUファンやヒートシンクで、ここにホコリが溜まるとCPU(脳みそ)から熱が逃げにくくなり、一定の温度になると強制的に電源を切ってオーバーヒートを防ぐ仕組みになっています。それがよくある症例のひとつです。
夏の湿気と共に溜まったホコリが、冬になると暖房などを使って乾燥し、
本来パソコンの熱を外へ逃がすはずが、上手く逃がせなくなってしまうのです。
要は、ホコリを除去して放熱しやすくすればいい!
要は分解をしてホコリが外へ出られるようにすれば問題なりません。
綿棒やクリーナーを使って掃除を行いました。
ちなみに、CPU(脳みそ)から発生した熱が溜まり、放熱が悪くなるとファンがいつも以上にうるさく回ったりもします。これが原因でパソコンが壊れることもあります。
一緒にCPUのグリスも確認するとベスト!
CPUから発生した高温は、ヒートパイプ、ヒートシンクを伝ってファンで送風されます。
CPUとヒートヒンクはシリコングリスを間に緩衝して熱を伝うようになっていますが、このグリスが劣化しカピカピ状態ではうまくヒートシンクに熱を伝わらせられません。
CPUファンを取り外す際は、一緒にグリスも塗りなおすとベストです。
古いグリスはヘラですくって取り除きます。(CPUや基盤の損傷に注意!)
日頃からの掃除や設置場所にも注意すべし!
パソコンにホコリが溜まらないよう、日ごろから注意することも大事です。
ホコリが付きにくいようにカバーをする、こまめに掃除するなど大切に使ってあげると良いでしょう。よく地面にそのままデスクトップを置かれるかたもいらっしゃいますがあまり良いとは言えません。足で蹴ってしまったり床のホコリを一気に吸い込みます。
オフィスや工場などでも土足の場所では特に注意が必要です。
今回使用しました工具など
分解作業には静電気は大敵です。必ず静電気防止手袋を利用しましょう。
ビスも安い工具をつかっていると、割と大事な局面でネジ山をつぶしてしまったりします。
個人的には、ベッセル社のものが精密で使い易いと感じました。
取り外したネジも専用ケースに入れておけば、どれがどこのネジか覚えやすいです。
エアダスターは長時間使用すると水分が出るものもありますので、
シュシュっと短時間で使うようにし、缶を温めながら使いましょう。
(エアダスターを長時間使い、パソコンを壊してしまった経験もあります)
クリーナー系についても、パソコン用を用いるようにします。
無水エタノールを使うことも可能だと思います。
作業時には、お客様の机などに傷をつけないようエンジニアマットを引くようにしましょう。マナーも大事な仕事のスキルです。